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ダイノラン
VGI取り付け前に初めてダイノラン(シャシダイでのパワーチェック)に行ったのは、VGIのパフォーマンスを定量的に測りたかったからです。安い買い物ではないですから実際にパフォーマンスアップしていることを確認したかったんですね。今回のダイノランはVGIの可変フラッパ開閉最適ポイントを見つけるという第一の目的のほかに、一体どの位パワーとトルクがアップするのか?またその過渡特性はどうなのか?という純粋な興味と期待で一杯でした。はたしてその結果は、中低速での大幅トルクアップ(何と9.8%アップ!)を果した一方でMaxパワーは微増にとどまりました。そしてベストの可変フラッパオープン回転数はデフォルトの4000rpmに対し4300rpmであることがわかったわけです。←実走行後に多少トルクの谷が気になったので、今は試しに4200rpmに設定してます。あまり感じられる差はなかったけどね。 今回は@バルブ全開のまま(高速モード)、Aバルブ全閉のまま(低速モード)の2連続で測定し、トルクおよびパワーの交点からベストポイントを求め、B3回目にそのベストポイントに設定して測るという3連続ダイノランでした。その結果をまとめると、VGI装着前と比較し、 最高出力:189.4PS@6316rpm→191.3PS@6038rpm
(1.9PS 1.0%アップ) 数値は全て修正値ですが、VGIの装着によってトルクが実に2.4kgm 1割近くアップしていました。 |
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| ここから言えるのはVGIは最高出力アップにはほとんど貢献しないけど、中低速トルクの大幅アップが可能になると言うこと。そして特筆すべきは全回転数域において、パワー・トルク共に純正マニフォールドを下回ることがない点。Modifyにありがちな跳ね返り(副作用)がないのがすごいところで、それがVGIを選んだ理由でもあるのです。例えばマフラーの径を太くして抜けを良くすれば、高回転域でのパワーアップに貢献しますが、低速トルクは失われがちです。エアクリーナBOXの加工も同様の傾向があり、これは給排気系を太くして抵抗を減らすとどうしても低回転時には吸排気の流速が落ちるので充填効率の低下につながるためです。実際VGIは、高回転に合わせたカムへの交換によって減少した低中速域のトルクを補うために装着されることが多いのです。 | |
| VGIの全域トルクアップの秘密は吸気抵抗の低減ではなく、吸気管長を擬似的に可変することによって、全域で吸気慣性(又は吸気脈動)効果の最適化を可能にしている点で、そのため跳ね返りがないんですね。
まあしいて言えば多少レスポンス(特にアクセルOFF時の)ダウンと、4200rpm付近のトルクの谷がありますがもう慣れました。 充填効率の向上によってより多くの吸気がシリンダ内に入るわけですが、この流量をマスエアフローセンサが計測して、その増加した空気量にあわせたガソリン増量を、ECUが行い(基板上のGIACチップの燃調マップに基づいて)、インジェクターを駆動している訳です。オフロードバイクのキャブレターのシンプルさと較べたら、何てデジタルなハイテクワールドなんだろって感心します。 ←この図はVGIではないですが原理は全く同じ。GP出版の「決定版エンジンチューニング入門」からの無断転載です。図をクリックすると拡大します。 *GP出版社の方へ 私は数冊の貴社の車関連書の愛読者ですが、クレームがあれば外します。 |
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| VGIと純正マニフォールドの比較 | |
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| VGIの見た目の特徴はまずその美しい輝きです!っていうのは純正でも研磨すれば輝くのは同じなので、やはり吸気管長の完全等長化のためにアッパーマニの長さが、フロントバンク用とリアバンク用で異なることと、スロットルボディからコレクター部が大きく2つに分岐している点でしょう。
VR6はフロントバンクもリアバンクも前方吸気なのでヘッド内の吸気ポート長が異なり、マニフォールド側で長さのつじつまを合わせる必要があります。FバンクとRバンクで吸気管長が異なると、エンジン回転数と充填効率の特性がバンク間で異なることになり、バンク間でのシリンダの爆発力に差が生じ、スムーズな回転を妨げるはず。実はVGIの給気管等長化によって、さらに回転がスムーズになることを期待していたのですが。。。全然変わらなかったですね。ちょっと(かなり)がっかり。純正でも各シリンダに問題ない範囲で一様な吸気を供給できる作りになっているのでしょう。見た目はずい分違うんですけどね。純正はどう見ても等長じゃないんだけど、あまりシビアではないのかも知れません。 |
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| この裏返した写真だと両者のコレクター部とアッパーマニ(吸気管)の構造がよくわかります。VGIはスロットル部(手前の大きな穴)から各吸気管の距離がほぼ同じです。一方純正マニホールドは大きく異なります。コレクターから出てる各吸気管の長さが同じなら、スロットルからの距離はあまり問題ではないのかも知れません。それにしても純正はFバンクへ行く吸気管(左から2.4.6番目)とRバンクへ行く吸気管(左から1.3.5番目)の長さの補正をしてないように見えます。 | |
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上の写真は可変フラッパ(少し錆びた鉄板!)が閉じている様子を、アッパーマニを外して見たところです。マウスを写真に置くと可変フラッパが開きます。 ちゃちなフラッパとばかにするなかれ。たったこれだけの動作で、出力特性が大きく変化するのはこのグラフを見ての通りです。ここまでVGIの中身を見せてるサイトは海外も含めて他にないですよ。今これを見てるあなたはラッキー! |
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なかなかお目にかかれないVGIの各コンポーネント |
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可変フラッパバルブ部 これがVGIのVariable(可変)たる要の部分です。 ちなみにUS A4 JettaのNewVR6(2バルブ)の可変吸気は、もっと複雑な構造のバルブを使っているそうです。 バキュームアクチュエータ |
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コントローラ エンジン回転数信号を入力させて、可変フラッパを開閉するための負圧制御ソレノイドを駆動します。Dipスイッチの設定によって100rpmごとに開閉回転数を設定できます。通電時に緑のLEDが点灯し、フラッパオープン時は赤く点灯します。 ←写真は裏ブタを開けたところで、基板ごとアクリル?に漬けて念入りに防水されているのがわかります。勿論Dipスイッチだけは設定変更できるよう、アクリルから顔をだしてます。 |
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↑の黒い部品が負圧制御ソレノイドです。バキュームアクチュエータを駆動して可変フラッパを開閉するための負圧のON-OFF制御をします。コントローラの電気信号で駆動されているんですが、なんとVW純正部品で、エアコンの内気循環フラッパを制御しているものと全く同一部品です。(万が一壊れたら調達可能) |
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コントローラはこのように、ECUの上におとなしく収まっています。右プレナムカバー(助手席側のポーレンフィルタが入ってるとこ)を外せば、ナット1個緩めるだけで取り外し可能な取りつけ方にしました。そしてビス4本外せば、Dipスイッチにアクセス可。 スーパーオートバックスでのダイノランでは、計測ごとにこのDipスイッチの設定を変えたわけです。ビスを落しそうになってアセッタ! |
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バキュームタンク 手作りのアルミブラケットにビス止めし、左プレナムカバーの下(ワイパーモータの横)の空きスペースにいい感じに取りつけました。写真はまだバッテリの上に置いてあるところです。
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これらのコンポーネントによって全域トルクアップを実現し、単に速いだけでなく乗りやすさも実現している訳です。VR6乗りのみなさん、こいつは高いですが効果・満足度共に抜群ですよ!
ビジネスとは言え、VWの一エンジンであるVR6のためだけに、VGIを設計し、型を起して生産したSCHRICK万歳です! |
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エンジンルームを眺める楽しみが増えました。おかげでマメに各部をチェックできると言う副次効果が。。 |
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おまけ 研磨後の#3ポート再びです。 段差は綺麗になくし、空気の流れを想像しながら、各吸気管を同じレベルに仕上げるよう気を使いました。 でも結局インジェクターの付いてるロワーマニフォールドやヘッドのポートには手を入れていないので、今回の研磨の効果は全く出てない可能性もあります。 いつか来るであろうO/Hの時にでも、全ての吸気系を研磨しますかね。 |
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取りつけ前夜のVGI一式です。右上は例のドイツ語の取りつけマニュアル。全く読めません。取りつけ説明の写真には、アイドルコントロールバルブ付きで配管の複雑なOBD1が出ています。でもなぜかOBD2のはなし。配管がシンプルで見ればわかるからか。
まあハードコンポーネントはよーく見れば何とかなります。大いに迷ったのはやはり、エンジン回転数信号をどこからとりどこに繋ぐかとか、電源はどこから取るかなどの電気関連ですね。 一番大変だったのは研磨作業でしたね。でも満足満足! |